通販の商品同梱ツール(販促物)の考え方 (3) 商品パンフレット(前編) ~役割と必要性~
今回は商品同梱初回ツールの3回目、「商品パンフレット」(前編)についてです。
- 商品パンフレットの役割と必要性
「商品パンフレットの役割」と書くと、「そんなものは分かっている」と思われるのではないでしょうか。
“商品を説明するもの” “何からできているのか” “どのように飲む(食べる・利用する)のか” などの説明の記載があるものが商品パンフレットであると。
もちろん上記の情報は必要ではありますが、その役割は「この商品がどのような方に、何故必要で、どのようにすれば、どうなるのか。そして、他社製品ではなく、何故自社の製品でなくてはならないのか」が含まれるものでなければなりません。
挨拶文や他のツールが無くとも、商品パンフレットだけは入れているという通販企業さんもよく見かけます。
しかし、その場合の商品パンフレットとは、正に原料や配合量、価格、何日分といった「事務的な」説明のみに終わっているケースが多いように見受けます。
またそのサイズもA4ペラモノやA4サイズ3つ折りといった例も多くあります。
しかし、これらの内容では商品パンフレットとしての機能を十分に果たせているとは言えず、印刷費すらもったいない状態です。
商品パンフレットに必要な機能とは、「誰が何故どのようになるのか」「何故この製品がいいのか」をなるべく明確に伝える事です。
・「誰が」
広告の表現をきっかけに購入したお客様も、商品が届くころ、あるいは飲んでいるうちに「何に良い商品なのか」が不明瞭になるケースがあります。
「何に良いのか」が不明瞭だと継続に重要な「実感」に繋がりません。
だから商品パンフレットには、再度「●●にお悩みの方に」といった記載をして、今一度商品の訴求を伝える事が必要です。
・「何故」
サプリメントや医薬部外品などの場合、法的に許される範囲で、訴求に対する効果の理由付けが必要です。
これはお客様の中には、論理的に考え、エビデンスを必要とするタイプの方も少なからずおられるからです。
そこには原料の希少性や効能、学術的なデータなどが含まれます。
繰り返しとなりますが、あくまでも法的に許容される範囲での解説です。
・「どのようになるのか」
これは最初の「誰が」に繋がる部分ですが、もちろん薬機法の関係から最も表現が難しい部分となります。
御社のコンプライアンス基準に従い、ユーザーズヴォイスや使える表現を用いてお客様に伝えます。
・「何故この商品がいいのか」
ここでは単純な他社比較に留まらず、商品開発に対する想い、こだわりなどを物語として伝えます。
「その想いやこだわりがあるなら、信じて続けてみよう」と思っていただけるだけの熱量を伝えてください。
・プラスアルファ
昨今のコロナ影響下にある状況では、単にGMP認証工場での製造と謳うよりも「製造(発送)工程において十分にコロナ対策をしている」というメッセージも重要です。
お客様によっては、コロナを気にして外部からの荷物を控えるケースもある世の中です。
企業によってはコロナ対策だけで栞を作成しているところもあります。
御社でもご検討いただくことをお薦めします。
★次回は「何を書くとお客様はちゃんと使ってくれるか、リピートしてくれるか」の具体例を挙げる「商品パンフレット(後編) ~構成内容~」をお届けします。