通販の商品同梱ツール(販促物)の考え方 (7) ~定期引き上げツール~
単品リピート通販を取り巻く環境は刻々と変化しており、「定期縛り」も例外ではありません。
最近の特商法改正もあり、今後益々「初回から定期」という販売手法は難しくなっていくと考えられます。
しかし一回購入だからと言って初回販売額を上げられる状況でもありません。
リピートで成り立つ手法であるからこそ、やはり一回購入でも「480円」や「1,980円」といった価格設定は必要でしょう。
そうなると、重要度を増してくるのは「定期引き上げ」となります。
お客様が電話で注文される事が多い中高年層ターゲットの企業では、受注時の引き上げが可能で、「受注時の定期引き上げ率は約70%」という企業もあります。
しかし全ての企業が電話受注の引き上げが得意ではありませんし、そもそも電話受注が少ない企業・WEB受注がメインといった企業では、その手法は使えません。
ポイントとなるのは、「商品同梱ツールによる定期引き上げ」です。
~定期引き上げツールに必要なこと~
- まずは複数回送ることが必要です。
もちろん初回同梱物にも入れます。
お客様によっては使い切るタイミングやリピートしたくなるタイミングが異なります。
まだ定期コースではないので、初回同梱物を逃すとDMで送らねばなりません。
だから、なるべく初回同梱ツールでの引き上げが望ましくなります。
- 保管してもらう工夫
そのため、「使用後まで捨てずにいてもらう」工夫が必要です。
よく定期引き上げツールをそれだけのコンテンツで1枚にしている企業があります。
しかし、これでは購入当初にリピート意向があまり強くないお客様は捨ててしまう可能性があります。
実際に「続けたいな」と思った時にツールがお客様の手元にないと機会損失を招くかもしれません。
対策としては「保存版」となる飲み方ガイドツールや飲用チェックカレンダーなどと同じツールにまとめる方法があります。
- 定期誘導クーポン
初回購入単価が安く定期単価と開きがある場合、F2離脱が増える傾向があります。
それを緩和するのが「定期初回クーポン」です。
最終的な定期価格までにワンクッション設けることで、「あと一回購入」を増やし、価格差による抵抗感を薄めます。
- お客様の声
以前のコラムでも特集しましたお客様の声も活用できます。
初回同梱ツールに掲載するお客様の中に「定期コースにして良かった」の声を混ぜます。
逆に定期引き上げツールにもそのお声を少し掲載するのもあり、です。
この声をきっかけに、定期コースへ意識が向く、少しでも定期コースの意識が残る事が重要です。
言うまでもありませんが、リピート通販にとって「定期コース」こそが事業の胆であり、新客獲得予算の源泉ともなる部分です。
知恵を出すのに苦労しますが、京都サラダと共に続けていただけるお客様づくりをしてみませんか?
次回は通販の商品同梱ツール(販促物)の考え方 (8)
~企業コンセプトブック~です。